やっと遇えたホソミオツネントンボ

2018年5月26日、山地にて。ふと入り込んだ場所でホソミオツネントンボ(細身越年蜻蛉) に出遭えた。
ホソミオツネントンボは成虫で越冬するアオイトトンボ科の蜻蛉。枯葉色の迷彩色で越冬し、春になると体色が青色に変わる。
今までに越冬期や秋口のホソミオツネントンボを見たことはあるが、体色が青色に変わった姿を見たことはなかった。

ふと入り込んだ場所にちょっとした湿地状のぬかるみがあった。
そこで1匹のシオヤトンボ(塩屋蜻蛉)が陣取り雌を待っていた。時々、別の雄がやって来て壮絶な縄張り争いを繰り広げていた。
その時は、こんな山の中にシオヤトンボがいるのが不思議に思えた。


画像

画像 1 ホソミオツネントンボ 連結産卵  


縄張り争いの束の間、静止してくれたシオヤトンボの証拠画像を記録。
ふと草だらけのぬかるみに糸蜻蛉の独特の気配を感じた。目を凝らすと、体長35mmほどと、40mmほどの水色の糸蜻蛉が潜んでいた。
シオヤトンボに引き続き、こんな山の中のぬかるみに糸蜻蛉がいるのが不思議に思えた。

ここで観察をしないという手はないと、観察撮影を始めた。ファインダ越しに、ホソミオツネントンボの雄と思うようになった。
草が邪魔で撮りづらかったがどうにか1匹目の記録撮影ができた。2匹目の雄を撮り終えないうちに、連結のペアが目に付いた。ファインダを覗くと産卵の最中だった(画像 1 )。


画像

画像 2 静止中のホソミオツネントンボ 雄  


連結のペアは人目が嫌だったのか、草の陰に隠れてしまった。

うす曇りで、明るさが足らなかった。それでも、眼が慣れると、ぬかるみに生えている草は、何処もかしこも雄のホソミオツネントンボだらけだった。
交尾や産卵をしている雌はいないかと見渡しても、雄ばかりが目に付いた。
前(正面)見ても、右見ても、そして、左を見ても雄ばかりだった。そして、手の届くような場所にも何匹もとまっていた。


画像

画像 3 複眼は青色。体色は水色。ホソミオツネントンボの雄  


季節は春でなく、既に初夏だが、思いがげずに体色が青色に変わった姿のホソミオツネントンボに出遭うことが出来た。

近年の、蜻蛉沼にどっぷりと浸かり、また、蜻蛉ヶ原を彷徨うような休日を過ごすきっかけは、ホソミオツネントンボとの出遭いから始まった。
それは2014年1月12日のこと。偶然に越冬中のホソミオツネントンボの雄との出遭いがあったことによる。
そのときの、越冬中のホソミオツネントンボとの出遭いがなければ、別のスタイルの日曜散歩や、野周りをしていたかも知れない。


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ホソミオツネントンボ(細身越年蜻蛉)
均翅亜目(イトトンボ亜目) アオイトトンボ科 ホソミオツネントンボ属
Indolestes peregrinus 

ホソミオツネントンボは、同属のオツネントンボ(越年蜻蛉)と、イトトンボ科 ホソミイトトンボ属のホソミイトトンボ(細身糸蜻蛉)とともに成虫で越冬する蜻蛉として知られている。

http://yagopedia.com/refbook.php?tombo=2 の「トンボ概要」によると、
♂:全長35~42 mm、腹長27~33 mm、後翅長18~22 mm。
♀:全長33~41 mm、腹長26~32 mm、後翅長19~24 mm。
とのこと。


画像

画像 4 何処を見てもホソミオツネントンボの雄ばかりだった  


この日のホソミオツネントンボは2018年の初見順で16種目。均翅亜目では7種目の蜻蛉となった。

2014年1月12日の偶然の出遭いでホソミオツネントンボの存在を知り、それ以来、野周りで5回の春を迎えたが、成熟して、体色が青色に変わった姿を見ることはできなかった。
初夏ではあるが、山地で成熟したホソミオツネントンボに遭遇できて嬉しかった。もしも、ぬかるみで雌待ちをしていたシオヤトンボがいなかったら、ホソミオツネントンボを見逃していたかも知れない。


   ---   付記
2014年1月12日に越冬中のホソミオツネントンボの雄に出遭った。その時のことは「成虫で越冬するホソミオツネントンボ 」2014年1月18日に記してある。

雌の方は、2015年10月18日に、越冬前の姿に出遭っている。その時のことは、「ホソミオツネントンボの雌 越冬前の未成熟成虫」2016年4月20日に記してある。




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