2018年 初見2種目はニホンカワトンボ

2018年4月11日、お遣いついでの道草で、ニホンカワトンボ(日本川蜻蛉)を見た。
アジアイトトンボ(亜細亜糸蜻蛉)に続いて、2018年の2種目の蜻蛉になった。いずれも均翅亜目の蜻蛉である。

この場所には、蜻蛉の偵察に立ち寄ったのだが、まだ、止水状の水溜りには蜻蛉の姿はなかった。
そこで、水路に沿って流してみた。
流しながら、モンシロチョウ(紋白蝶)の交尾拒否を見た。そして、その後に、ツマキチョウ(褄黄蝶)雄の周回を見に向った。
そのツマキチョウの存在がきっかけで、未熟なニホンカワトンボを観ることができたのであった。

ツマキチョウは野に、里に、そして、山麓と、どこにでもいる蝶。と、知ったのは4月2日のこと。
そして、4月8日に丘陵地帯の山麓で雄2匹と雌1匹を撮影してきた。
4月8日のツマキチョウ観察の概要は、テーマ「蝶々覚え」の「やっと撮れたツマキチョウ」に記すつもり。

実は、4月4日に、この川原のオオアラセイトウ(大紫羅欄花)群落でツマキチョウの雄を目撃していた。オオアラセイトウの群落ではとまりそうでとまらなかった。同一個体かどうかは不明だが、数分後にやって来て、とまりそうでとまらないで通過していった。都合3回通過していくの目撃。撮影もできず、時間の都合でその場を去った。そんなことがあったので、この日もオオアラセイトウの群落へ向ったのであった。

林縁でツマキチョウを待ち構えたが、林内の方が効率が好いようだったので、林内に足を踏み入れた。
そして、ツマキチョウを眺めている時、飛ぶ姿が、薄茶色に見えた蜻蛉らしき生物がよたよたとやってきた。
蜻蛉らしき生物が眼前を横切ったので、その生物の行方を眼で追った。しかし、倒木の陰で見失ってしまった。
お遣いついでの道草で、時間の限りがあるので、川原のツマキチョウは諦めて、戻ることにした。

帰路、水路際をツマキチョウが飛んでいた。時間の都合もあったが、未練で、ツマキチョウを見始めた。そしたら、視界の中で何かが動いた。蜻蛉だった。
偶然だったが、そんなことで蜻蛉に気付いた。よたよたと飛ぶ姿が薄茶色に見えた蜻蛉らしき生物はやはり蜻蛉だったのだと思った。
飛ぶ姿が薄茶色に見えた蜻蛉と同一種かどうかは不明だが、とまっていてくれたので撮影できた(画像 1 )。
ファインダを覗いて、複眼の色と、腹端の形状から若い雌であることは直ぐに判った。


画像

画像 1 ニホンカワトンボ 未熟な雌   


そして、一目で、カワトンボ科の蜻蛉であろうと思った。

白色の縁紋が目立ち、現地での直感で、偽縁紋を持つアオハダトンボ(青肌蜻蛉)を思った。が、アオハダトンボは夏至の頃に現れる記憶があったので、違和感があった(※ 1 )。
結局、複眼の色と、腹部の形から、未熟な雌と判ったが、何トンボかは判らなかった。

帰宅後、アオハダトンボ属でなければ、カワトンボ属のニホンカワトンボか、アサヒナカワトンボ(朝比奈川蜻蛉)であろうと、2種が候補に挙がった。
テーマ「蜻蛉の紀」に、2016年4月30日の記録「カワトンボの仲間 若い雌雄 」(2016/08/29)を書いている。その記事の付記に
カワトンボ科のアサヒナカワトンボとニホンカワトンボは近縁とのこと。
Web で調べると、識別点がいくつかあった。しかし、観察経験が乏しく理解できないのが現状である。
また、県域単位の分布では、この地はアサヒナカワトンボとニホンカワトンボの両方が生息している可能性がある。
ただし、両種が混生する県域ではないので、混生はないと思われる。
と書いた。
カワトンボ科カワトンボ属の蜻蛉はその後の観察もないままこの日に至ってしまった。

また、この観察場所は2017年の9月から足を運ぶようになったので、春からどんな蜻蛉が見られるかは未知だった。


画像

画像 2 ニホンカワトンボ 雌   


ちょっと角度を変えて、真横に近い状態で撮影した(画像 2 )。


画像

画像 3 ニホンカワトンボ 頭部と胸部辺り   



さらに、同定のためと思い、頭部と胸部辺りを撮影(画像 3 )。
複眼全体が薄い灰色なので未熟な個体と判断できた。


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画像 4 ニホンカワトンボ 腹端付近と縁紋   


そして、腹端付近と、縁紋を撮影した(画像 4 )。
腹端付近から雌と判断できた。


漠然とカワトンボの仲間で、若い雌、右の触覚が欠損していることぐらいしか判らなかった。
そこで、蜻蛉の掲示板に助けを求めた。
青木典司(あおきたかし)さんの運営しているサイト「神戸のトンボ」の「神戸のトンボ広場」という掲示板である。

掲示板に投稿する前に、同サイトの
デジタルトンボ図鑑リスト-トンボ目-均翅亜目/ カワトンボ科
http://www.odonata.jp/03imago/Calopterygidae/index.html
などを参考にしが、自信が持てなかったので、掲示板に投稿した。
同定または同定ポイントを尋ねたところ、的確な回答を頂いた。
ニホンカワトンボであった。


画像

画像 5 ニホンカワトンボ 雌   


せっかく教示していただいた同定ポイントなどは、引き続きのカワトンボの仲間関連の記事で記録しておくつもりである。


ニホンカワトンボ(日本川蜻蛉)
均翅亜目(イトトンボ亜目) カワトンボ科 カワトンボ属
Mnais costalis 

http://yagopedia.com/refbook.php?tombo=9 の「トンボ概要」によると、

♂:全長50~68 mm、腹長37~54 mm、後翅長31~43 mm。
♀:全長47~61 mm、腹長35~46 mm、後翅長31~43 mm。


同定にあたり、同属のアサヒナカワトンボとニホンカワトンボの識別は条件が整わないと困難とのこと。
なお、画像 1 から画像 5 までは同一個体を撮影したものである。

2018年、初見2種目はニホンカワトンボとなったが、この観察場所では初見種である。
この場所で、2017年の秋、ミヤマアカネ(深山茜)とマユタテアカネ(眉立茜)の産卵を目撃している。
そんなことがあり、この場所を新たな観察場所のひとつにしたのである。
また、3月から、もう一箇所覗いている。それで、大雑把に観察区域が3箇所になってしまった。
限られた時間で、身体は一つ。果たして、どうなるのであろうか。


※ 1 夏至の頃と記したが、記憶は曖昧なものである。
アオハダトンボは別の河川で、2017年6月6日に目撃して、知った蜻蛉。目撃した時はハグロトンボ(羽黒蜻蛉)と思ったが、白色の縁紋に疑問を覚えた。
そこで、調べたら、ハグロトンボではなく、アオハダトンボだった。「白色の縁紋」は「縁紋」でなく、「偽縁紋」と呼ばれるもので、アオハダトンボは雌に見られるものだった。偽縁紋の有無を知ってしまえば、離れていても雌雄の識別は容易である。
更に、アオハダトンボの発生が早く、ハグロトンボの発生は遅いとのことであった。





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