アカネ属 4種 〈マユタテアカネの雌雄一式 他〉

2017年10月4日の御使いもデジカメを携行した。
赤とんぼの仲間の記録画像を撮るためである。北西風の強い日だった。
前半はモンキチョウ(紋黄蝶)の交尾カップルが目立った。
後半は、新たな観察予定地で、茜を4種。赤とんぼの仲間、アカネ属の4種の蜻蛉を観察した。


前半はミヤマアカネ(深山茜)から始まった。


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画像 1 腹部挙上姿勢のミヤマアカネ 雌  


草の中に、腹部挙上姿勢(ふくぶきょじょうしせい)のミヤマアカネの雌がいた(画像 1 )。
蜻蛉の腹部挙上姿勢は暑さ対策という説がある。

このミヤマアカネの腹端部は、太陽の方向でなく、南東方向に向いていた。気温は23℃。私の感覚では暑さは感じない。
この日の尻上げ、暑さ対策のものとは思えない。


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画像 2 餌を食うミヤマアカネ 雌    


ちょっと大きめな餌を食っているミヤマアカネの雌がいた(画像 2 )。
餌になった虫の種類は不明だが、腿節の太めな虫だった。


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画像 3 アキアカネ 雌  


アキアカネ(秋茜)の雌が、クズ(葛)にとまっていた(画像 3 )。
 

後半は流水域だが止水状態になっている場所に移動した。
ここで、ミヤマアカネ、アキアカネ、ナツアカネ(夏茜)、そして、マユタテアカネ(眉立茜)の4種のアカネ属の蜻蛉を観察した。


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画像 4 水際で雄を待つアキアカネの雌  


アキアカネの雌が水際の地面にとまっていた(画像 4 )。
この場所は風はあるが気温は30℃だった。日向ぼっこといえばそれまでだが、雄を待っているようだった。


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画像 5 ミヤマアカネ 雄  


ミヤマアカネの雄が、風を避けながら対岸の水際にとまっていた(画像 5 )。
日向ぼっこをしながら雌を待っているように見えた。


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画像 6 ナツアカネ 雄  


風に揺れる葉の陰に赤色の蜻蛉が見えた。
葉の陰になっているのだが、風で手前の葉が揺れるタイミングで撮影を試みた。撮れた画像によりナツアカネの雄と判った(画像 6 )。


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画像 7 茎の頂にとまるアキアカネの雌  


極普通に、折れた茎の頂にとまるアキアカネの雌がいた(画像 7 )。


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画像 8 縁紋が色付いたミヤマアカネの雌  


ミヤマアカネの雌が撮ってくれといわんばかりに水際の地面にとまった。
雌だけれども、縁紋は白色でなく、薄桃色に色付いていた(画像 8)。


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画像 9 マユタテアカネ 雄  


やけに小さく感じる赤色の蜻蛉がいた。
ファインダを覗いたら、独特の眉斑が見えたので、マユタテアカネと判った(画像 9 )。
この辺りで、マユタテアカネの雌は見ていたが、雄を見るのは初めてだった。


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画像10 マユタテアカネ 雄  


雄は腹端部の上付属器が上方に反り曲がっているのが特徴のマユタテアカネ。
腹端部の上付属器が写る画像も記録できた(画像10 )。


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画像11 ミヤマアカネ 雄 脱糞 


ミヤマアカネの雄が脱糞を始めた(画像11 )。


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画像12 ミヤマアカネ 雄 排泄中 


糞が見え始めて4秒後、それなりの長さの糞が出た(画像12 )。


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画像13 ミヤマアカネ 雄 排泄終了 


そして、さらに、6秒後、排泄終了となり、脱糞は無事に済んだ(画像13 )。

この記事と同じテーマの「蜻蛉雑録」の「ミヤマアカネ 腹部挙上姿勢」 http://gombessa.at.webry.info/201710/article_1.html では、腹部挙上姿勢での脱糞を見たが、ヒトの感覚としては奇異なものに思えた。
この日のようなスタイルの脱糞なら、極自然の成り行きのような気がする。


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画像14 眉斑が特徴 マユタテアカネの雌  


翅の先端部が黒褐色の雌がいた(画像14 )。
ノシメトンボ(熨斗目蜻蛉)の種類かとも思ったが、環境が違うのと、前額の斑点(眉斑)から、マユタテアカネの雌と判った。
翅の先端部の黒褐色の紋を通称、「ノシメ斑」と呼ぶ。


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画像15 マユタテアカネの雌  背面 


マユタテアカネの雌の背面からの画像も記録した(画像15 )。


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画像16 マユタテアカネの雌  


別のマユタテアカネの雌がいた。
餌を食っているわけでもないのに、下唇を動かしていたので撮影したが、翅が無斑だった(画像16 )。
画像の角度からだと、前額の斑点が目立った。

マユタテアカネの雌の翅は、2型あるとのこと。今回、同じ場所で、それぞれの型を記録できた。
翅が無色の無斑の型の雌(画像16 )。
翅の先端部が黒褐色の斑紋の型の雌(画像14、15 )。

それと、この辺りで見たことのなかった雄も同時に記録できた。マユタテアカネの雌雄一式といったところだろうか。


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画像17 アキアカネ 雄  


アキアカネの雄の表情が面白かったので撮影した(画像17 )。
下唇の動き加減であろう。


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画像18 アキアカネ 雄  


画像17 のアキアカネと同一個体だが、通常は、このような横顔だと思う(画像18 )。


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画像19 ミヤマアカネ 雄  


天気も好く、蜻蛉観察も飽きることはなかった。
しかし、後半の御使いの時間がなくなってしまうので、ミヤマアカネの雄を撮影して、道草観察に限をつけた(画像19 )。
この日は、1箇所で、マユタテアカネの雌雄一式を記録できたのが大きな成果だったような気がする。


   ---   追記
10月11日、曇り。御使いにはカメラを携行しなかった。
ところが、カメラを携行しなかったことが裏目に出た。昼食用のパンを持っていたので、止水状態になっている場所を覗いてみた。そしたら、ミヤマアカネ達がせっせと産卵をしていたのだった。

ミヤマアカネは、連結打水産卵で、水際の苔が生えているような場所や、水面に出た植物の茎の縁などを選んでいた。
連結は、それなりにダイナミックな産卵で、あちこちと移動しながらであった。そして、連結のまま、水際のクズ(葛)の葉の上に消えていった。
雌が単独で産卵しているのも見た。連結の産卵に比べると、お淑やかな打水産卵だった。

真っ赤に見える小さな蜻蛉、マユタテアカネの雄が、水上や岸近くの草むらをホバリングしながら雌を探していた。
雌探しの時に狭い縄張りを持つと見えて、同種の雄が近付くと、高速飛行の空中戦が始まった。
更に、ミヤマアカネの雄が縄張りに近付くと、追尾して駆逐していた。
同種の雄との空中戦、ミヤマアカネの雄は駆逐する。それぞれを数回目撃しているので、偶然でなく、マユタテアカネの雄の習性であろう。
面白かったのは、ミヤマアカネの雌にちょっかいを出すこと。縄張りにミヤマアカネの雌が入ってくると、言い寄って追いかけるのだが、ことごとく振られていた。

この場所、新たな観察地に決定した。




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