アジアイトトンボの雌 産卵と食事

2017年4月23日、溜池を覗いたら、糸蜻蛉が、空中を泳ぐかのように、スゥーと、葉の伸び始めた水生植物の間を飛んでいた。
天気は晴れ。気温は18℃。西乃至北西風。午ちょっと前のことだった。
陽気は、暑いのか、寒いのか、判断が難しいところ。風が吹けば寒く、風が止めば暑い。そんなところだった。


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画像 1 とまった糸蜻蛉の雌 体長は35mm程度   


正体を突き止めるべく、糸蜻蛉を眼で追った。
間もなく、とまってくれたので、観察撮影をした。
体長、目測35mm程度。雌、地味な蜻蛉と感じた(画像 1 )。
撮影していると、ちょっと水色の明るい雄が飛んできた。そして、通り過ぎていった。
両方は追えないので、初めの雌を観察し続けた。

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画像 2 水生植物に腹端を近づける糸蜻蛉の雌    


雌は、とまる場所を変えて、産卵のような行動をとり始めた(画像 2 )。
葉の伸び始めた水生植物の水面近くにとまったと思ったら、腹部を水生植物に着けた。
そして、そのまま、掴る位置を下げて、腹部を水中に没した(画像 3 )。

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画像 3 腹部を水中に没して植物体に産卵    


画像 2 の状況で、産卵に向けての予行演習と思った。が、画像 3 のように腹部を水中に没したので、産卵と判断した。

その後、別の葉に移動し、画像 2 と同じように、腹部を葉に着けた(画像 4 )。
今度は障害物がないので、撮影には都合の好い所だった。
が、気が乗らなかったのか、どこかへ飛んで見えなくなってしまった。


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画像 4 産卵を始めようとする雌    



雌の姿を見失ったので、先ほどの雄を探した。しかし、姿は見出せなかった。
ショウブ(菖蒲)などの水生植物は糸蜻蛉の棲みか。葉の間を飛んでいれば、動く物体で、認識できる。が、葉陰にでもとまられてしまったら、姿が見えず、お手上げである。


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画像 5 ショウブの花穂    


蜻蛉の姿を探索していたら、ショウブの花穂が目に付いた(画像 5 )。
5月頃の花穂よりちょっと小さめに思えた。それでも、画像で確認すると、個々の小さな花は、花穂の基部から先まで咲いているように見えた。
毎週のように、この池を覗いていたが、ショウブそのものも、つい先日までは葉が伸びていなかったと記憶している。
蜻蛉の姿がなかったので、撮影もしていないので、記憶が定かでない。

気になったので、過去の画像を見返したら、4月9日に、若草色のショウブの葉にガガンボの仲間がとまっている画像があった。
その日のMEMO(記録)を読んだら、「伸び始めたショウブの葉にガガンボ。25mm程度」とあった。
4月9日には、若草色のまだ柔らかそうな葉が伸び始めていたようだ。
記憶は不確かで、曖昧なものである。

画像 2 ~画像 4 の水生植物については、知識不足と観察不足で名前(和名)を知らない。
花でも確認できれば名前を調べるきっかけになるのだろう。が、昨年は、とまっている蜻蛉を見る(撮る)のに夢中で、この植物名には興味がなかった。
今回気付いたのだが、ショウブに比べると、葉の伸び出してきた時期が遅い。
また、葉の質は、ショウブに比べると、柔らかそうである。昨年の記憶では、風にたなびくので、この葉にとまっている蜻蛉の撮影に苦労した。

昼食休みの後で、溜池を覗いたら、餌を食っていた雌がいた。
捕食の獲物の正体は不明だが、ほとんど食いきるところだった(画像 6 )。


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画像 6 獲物の正体は不明だが、餌を食っていた    


そして、間もなく、完食となった(画像 7 )。
午前は、雌雄、各1匹を見ただけである。雌は、撮影できた画像 1 ~画像 4 の個体。雄は、撮り逃がした。
午後は、食事中の雌が目に付いたのをきっかけに数匹観察撮影できた。
未成熟雌、雄も観察撮影できた。これについては、画像が多くなり過ぎてしまうので、個々に、別記事に記録する。


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画像 7 間もなく、完食となった    




この雌の糸蜻蛉の正体は、アジアイトトンボ(亜細亜糸蜻蛉)。
均翅亜目の蜻蛉で、成虫で越冬するホソミオツネントンボ(細身越年蜻蛉) などとは別に、年明けの1番に羽化して姿を現す糸蜻蛉とのこと。

アジアイトトンボの雌とは、昨年(2016年)の7月に近くの田圃(水田)で産卵をする姿を観察撮影して以来の出遭いであった。
画像ではさほどでもないが、実物は地味な色。枯れた水生植物や葉の伸び始めた水生植物に溶け込むような配色である。

昨年、田圃で、イネ(稲)の間に見え隠れする姿を追うのも苦労した。
なお、昨夏は体長が30mm程度で、この日の蜻蛉よりも小さかった。
そして、MEMO(記録)には、「水田迷彩、田植え迷彩」と記してあった。


アジアイトトンボ(亜細亜糸蜻蛉)
イトトンボ亜目(均翅亜目) イトトンボ科 アオモンイトトンボ属
Ischnura asiatica 
まだ、昨夏と併せて、産卵の目撃回数は少ないが、すべて、単独産卵であった。
昨夏の画像には立派な産卵管が写っていた。その産卵管を水中の植物体に挿し産卵するようだ。


   後記
1週前の土日は、この溜池で姿を見ることがなかった。
4月15日の土曜日は、曇天、小雨。
4月16日の日曜日は、晴れで、気温24℃だった。
前日の4月22日は恐らく出ていたのだろうが、別の方面から回りだしてしまったので、この溜池には寄りそびれてしまった。

突然に、アジアイトトンボの雌の産卵を観た訳だが、羽化から、成熟までの日数はどのくらいなのだろうか。
1週前まではまったく姿が見られなかっただけに、かなり疑問に思う。

均翅亜目は、3月になってから、越冬して、成熟したホソミオツネントンボの姿を求めていた。が、見ることはできなかった。アジアイトトンボの成熟した雌が、今年初めての糸蜻蛉だった。
不均翅亜目では、前日の4月22日に、シオヤトンボ(塩屋蜻蛉)を観た。今年の初見だった。
いよいよ、11月までの8箇月に亘る、蜻蛉沼にどっぷりの、日曜散歩の始まりのようである。




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