キアゲハを食うオナガサナエ

オナガサナエ(尾長早苗 )はサナエトンボ科オナガサナエ属の蜻蛉(とんぼ)。早苗蜻蛉の仲間。
河川で羽化し、成熟するまでは近くの林で過ごすとのこと。
2015年7月12日のこと。未熟の雄を散歩で訪れた丘陵地帯で見かけた。
複眼の色は薄青色に見えた。羽化直後の褐色から変化して、成熟のエメラルドグリーンとなる変化の途中なのであろう。


ふと、樹上に眼をやると、翅を閉じたキアゲハ(黄揚羽)が横向きになり、すうーっと飛んできた。異様な光景だった。
蜻蛉が獲物を運んでいたのだった。そして、樹上の葉の上に音もなくとまった。暫しの間の光景だった。
横向きのキアゲハに気を取られていたので、蜻蛉はしっかりと見なかった。
それでも、腹部の模様が見えた。その模様から、憶えたばかりのコオニヤンマ(小鬼蜻蜓)を連想した。しかし、コオニヤンマにしては小さく感じた。
そして、獲物を運んだままでの着地も静かだった。
はて、蜻蛉の正体は不明だ。

蜻蛉がキアゲハを食う姿は葉が邪魔をして見えなかった。
食いもしない獲物を獲るとも思えないので、餌として捕獲したのは間違いないだろう。

蜻蛉の正体を確認したかったので、捕食中で申し訳なく思ったが、棒で下から突いてみた。
そしたら、慌てた翅音がして、餌を放した蜻蛉が逃げ飛んだ。


画像

画像 1 逃げ飛んだ蜻蛉は近くの枝先にとまった  オナガサナエの雄 


逃げ飛んだ蜻蛉の姿を追うと、彼の蜻蛉は近くの枝先にとまった。
やはり、コオニヤンマより小さかった。そして、コオニヤンマより腹部中央部分が細く思えた。
何よりも眼を惹いたのが、特徴のある腹端部。6月末に目撃して、憶えたばかりのオナガサナエの雄だった。
オナガサナエの雄の腹端部の付属器はまるで蟹鋏(かにばさみ)のようである。
蜻蛉にも疎い私でも、雄の場合は容易に同定できる。


画像

画像 2 オナガサナエの雄の腹端部の付属器はまるで蟹鋏のよう 



2015.7.12日  丘陵地帯での出来事
稜線の開けた場所

キアゲハをくわえて飛ぶ姿の記録画像がないのはまことに残念。
また、キアゲハを食うオナガサナエの様子も葉が邪魔をして目撃できなかったことも残念である。
来夏以降も同じような光景に出くわすとは思えない。


オナガサナエ(尾長早苗)
トンボ目 トンボ亜目 (不均翅亜目) サナエトンボ科 オナガサナエ属
Melligomphus viridicostus 近年学名が変わったとのこと
Onychogomphus viridicostus 変更前の学名
オナガサナエは、従来、Onychogomphus属だったが、Melligomphus属に含まれるが相応しい。との、研究成果によるものとのこと。
なお、属名の「Melligomphus」も「Onychogomphus」は、日本語表記では、どちらも、オナガサナエ属と表すようである。


7月23日に目撃したオナガサナエの雄は体長、 60mm。コンベックスで非接触測定。
顕著な腹端部の付属器もさることながら、複眼のエメラルドグリーンが目を惹いた。 成熟した個体である。
所用で移動途中に、河川に架かる橋で、目撃。
以前(6月30日)のものより小さめに感じた。個体差であろう。

6月30日にオナガサナエの雄を初めて目撃した。
これは、複眼が薄緑色の未熟な個体であった。複眼の色は、羽化直後は褐色であるという。
我が家で翅休めをしていた。羽化した河川から、未成熟期を過ごす林に、移動中の翅休めであったと推測している。
雑物が邪魔をして近くで見ることはできなかったが、1.5mほど離れた場所から目測した。目測した体長は65~70mm程度であった。



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2015年9月10日追記
別ブログの関連記事、「珍客 オナガサナエの若い雄」。
6月30日にオナガサナエの雄を初めて目撃したときの記事。画像あり。




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