早死にしたナツアカネ 未成熟のオス

赤とんぼの仲間の未成熟の個体が地上にとまっていた。
ファインダを覗くと、何か変だった。正常ではない、異常な体勢だった。瀕死状態で飛べないように見えたので近付いてみた。

間近で見ると、僅かに動いているのだが、飛ぶ力はないようだった。
慎重に眺めると、数ミリの虫がしがみついていた。もしくは吸い付いていた。数ミリの小さな虫はカメムシの種類だったのだろうか、撮影をする前に飛んで逃げていってしまった。
場所は、稜線の岩の上。蜻蛉は、いずれ風で飛ばされてしまうだろう。
動かない蜻蛉を撮影する機会もないだろうと思い、道草の撮影が始まった。


画像

画像 5 胸部側面、中央の黒色の模様がナツアカネ  体長40mm 


画像 5 は、撮影順では最後の画像。
体長40mm、腹長24mm。胸部の大きさに比べると、腹部の長さが短く感じられる蜻蛉であった。
胸部側面の第一側縫線(だいいちそくほうせん)に沿う黒条(黒色の帯状の模様)の先端の形状が、ナツアカネ(夏茜)と物語っていた。


画像

画像 6 参考画像 ナツアカネの胸部側面 


同属のナツアカネとアキアカネ(秋茜)の、未成熟の時の簡易識別法に、胸部側面の第一側縫線に沿う黒条の先端部を見るというのがある。
第一側縫線に沿う黒条の先端部が、角ばって切れているのがナツアカネ。そして、黒条の先端部が、尖りながら途切れるのがアキアカネ。とのことである。
なお、第一側縫線に沿う黒条の先端部の模様(形状)の違いは、成熟して色付いた赤とんぼになっても判別できる。


蜻蛉に慣れ親しんだ人なら、「胸部側面の第一側縫線」の位置が、容易に判るのだろうが、私はその位置を憶えるのに大分時間が掛かった。それは、主に、「肩縫線」(けんぽうせん)を知らなかったことによる。
2番目なのに、第一側縫線ということが引っ掛かっていたが、肩縫線の次が側縫線ということが判り、合点がいくようになった。

第一側縫線の黒条は頭部に近い方から見ると、2番目で、中央に位置する。
頭部に近い方の1番目に位置する黒条は、「肩縫線上の黒条」。そして、頭部に近い方から3番目に位置する黒条は、「第二側縫線の黒条」と呼ぶ。

ついでなので、画像 6 に、位置関係を整理してみた。
① 肩縫線上の黒条。前胸部と、中胸部の境になるのだろうか。
② 第一側縫線上の黒条。中脚の基部辺りから伸びているようだ。
③ 第二側縫線の黒条
④ 前脚。おまけで、前脚の基部の位置が理解し易いように記録した。

いずれにしても、胸部側面の黒色の模様(黒条)は、頭部に近いものが、「肩縫線上の黒条」。次の真ん中に位置するのが「第一側縫線上の黒条」。
「肩縫線」も、「側縫線」も理解できていないが、用語として憶えざるを得ないだろう。

アキアカネとナツアカネ。第一側縫線上の黒条に関係なく、蜻蛉に慣れ親しんだ人なら容易に識別できるのだろう。が、蜻蛉に疎い私には、色付いていない夏季には第一側縫線上の黒条での判別が間違いないようだ。

もっとも、夏季にはアキアカネとナツアカネの簡易識別方法がある。アキアカネは高地に避暑に出掛け、ナツアカネは平地で夏を過ごすというものだ。
アキアカネは稲穂が黄金色に色付く頃には平地に戻って来る。

なお、秋口のアキアカネとナツアカネは色付き具合の違いや色付く箇所の違いで区別できる。
以下に、画像 1 ~画像 4 を貼っておく。そのうちに役立つことあるだろう。

画像

画像 1 死んでいた赤とんぼの仲間の未成熟の雄   



画像

画像 2 生きている蜻蛉の下面は撮影す機会はないだろう   



画像

画像 3 背面から撮影  頭部の首寄りに、黒色と黄色の縞模様 



画像

画像 4 前翅に白濁箇所あり 生前に受けたダメージなのだろうか 





早死にしたナツアカネ。未成熟のオスの死因は不明だ。
撮影後、しばらく目を離している間に、風で谷に落ちたのか、姿はなくなっていた。


ナツアカネ(夏茜)
トンボ科 アカネ亜科 アカネ属
Sympetrum darwinianum

2015年7月12日の道草の記



ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック