翅を開かない当日羽化のダビドサナエ(だびど早苗)

 2020年の初見2種目はサナエトンボ科のダビドサナエ(だびど早苗)。

 4月3日の日中は南乃至南東の風だった。4月5日が北西風とのことだったで、前倒しでトンボ観察に出かけた。3月28日に羽化間もないテネラル(teneral)なアジアイトトンボ(亜細亜糸蜻蛉)の雌を見たので、先ずはその続き。
 池での観察の結果は、赤色系が目立つ未成熟雌の姿はなく、一人前の(成熟したような)体色の雄達が見られただけだった。

 池の観察に見切りをつけて、カワトンボ科のニホンカワトンボ(日本川蜻蛉)の姿を求めて川の観察地へ移動した。
 観察地で、羽化直後の蜻蛉たちが潜む草むらを覗いた。が、草が出始めたばかりで、蜻蛉たちの潜む環境にはまだ早かった。それでも、あちこちと見当をつけてニホンカワトンボの姿を探索。30分ほどして、ニホンカワトンボではなかったが、違和感のある不均翅亜目の蜻蛉を発見(画像 1 )。


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画像 1 翅を閉じて止まるダビドサナエ 当日羽化の雌   


 違和感を覚えたのは、草の葉にしがみ付くように翅を閉じて止まるダビドサナエの雌。観察経験は乏しいのだが、不均翅亜目の蜻蛉は羽化後開翅して初飛行すると翅を閉じることはないような気がする。そんなことで大いに違和感を覚えたのだった。
 一方、翅を閉じて止まるダビドサナエの雌はヒトを嫌がって逃げる気配もなく、時刻的に日陰になってしまっている場所で、風にたなびく葉にひたすらにしがみ付いているようだった。

 ダビドサナエの止まっている葉は水面からは1.5m以上の高さがあり、この位置で羽化したとは思えない。今年初見のダビドサナエには悩まされた。
 それでも、複眼の色から羽化間もないこと。そして、腹部の形状から雌であることは 悩むことなく判った。

 昨年(2019年)の初見のダビドサナエも閉翅で止まる姿を記録した。その時は、流水の畔をゆっくりと歩き出したら途端に1匹の不均翅亜目の蜻蛉が飛び立ち、5m程先のオギ(荻)の枯れ茎に隠れるように止まった。記録画像により羽化間もない雄であった。
 その時も、飛び立った不均翅亜目の蜻蛉が翅を閉じて止まっているので大いに疑問に感じた(*1)。


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画像 2 翅を開いたダビドサナエ でも飛ばなかった   


 この蜻蛉を発見してから30分ほどしたら翅を開いた(画像 2 )。いざ飛行かと思ったが、風に煽られて翅を閉じてしまった。

 蜻蛉としては、ヒトに見られているので飛びたかったのであろう。しかし、翅を開いたところで、本能的に安全に飛べる自信がなかったのであろうか。
 私はこの個体を視界に収めつつ、日の当たる流れ際の草むらで他の蜻蛉を探索した。結構な草藪でいかにも若い蜻蛉が隠れていそうだった。

 探索を始めて間もなくして、踏み出した足の先に翅を開いた 蜻蛉の姿を確認。しかし、脚は動いてしまっているのでどうにもならない。当然、蜻蛉は逃げてしまった。
 足を踏み出した瞬間に透明のきらきら光る翅が見えたのと、ぎこちなく飛んだので、羽化直後の蜻蛉であったのであろう。5m程先の草むらに着地したのは確認したが、いざ近付いてみても蜻蛉の姿は見い出せなかった 。
 画像に記録できなかったので正体は不明。でも、既知の場所で、4月の初め、不均翅亜目という事などから、ダビドサナエであったのであろうと都合よく勝手に納得した。
 他には蜻蛉見つからず、お目当てのニホンカワトンボの姿は発見できなかった。


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画像 3 ひたすら翅を閉じて止まるダビドサナエ 撮影開始から1時間半ほど経過   


 結局、画像の個体を発見してからその場を去るまでの1時間半の間、彼の蜻蛉は基本的に翅を閉じたままで飛び立つことはなかった.。
 

   ---   *1
「蜻蛉の紀 2019 サナエトンボ科 ダビドサナエ(だびど早苗)








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