トンボ科 ハラビロトンボ(腹広蜻蛉)

 5月3日、湿地化した廃田で、羽化間もない未熟なハラビロトンボ(腹広蜻蛉)を発見。昨年(2018年)の羽化間もない未熟なハラビロトンボの初見は5月4日なので、ハラビロトンボの季節の到来は順当と思われる。

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画像 1 ヤハズエンドウに止まるハラビロトンボの若い雌   


 ハラビロトンボは知っているのだろうか。ヒトの眼を誤魔化すことを。当日羽化の若い個体は羽化場所付近の草などに止まり、普通に飛べるようになるまで待っている。
 この湿地化した廃田では植物観察をしていないので、ヤハズエンドウ(矢筈豌豆)の生育振りを気にしたことがなかった。ヤハズエンドウに止まる羽化間もない若い雌は明らかにヤハズエンドウに同化しているようだった。

 画像 1 ~画像 3 は同一個体。画像では明らかに個体を識別できる。ところが、ヒトの眼では多種の緑色の混じる草むらの中で、じっと止まっている若い個体を見い出すのは難しい。ヒトの目を欺くつもりではないだろうが、若いハラビロトンボは草の緑に紛れ込んでいる。
 もっとも、羽化間もないハラビロトンボにしてみればヒト以外の生物の方が脅威な存在であるはずである。ヒトの眼を誤魔化せても、鳥や爬虫類の眼は誤魔化せないと思うのだが。


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画像 2 ハラビロトンボの若い雌 複眼の色は羽化間もない  


 ちょうど首を回した瞬間を捉えた。複眼が薄緑色で、のっぺらぼうを思わせた。複眼の薄緑色が羽化間もないことを物語っていた。それと、縁紋の色がまだ薄く、これも当日羽化と思わせた。
 まさに、ほやほやの、羽化間もないテネラル(teneral)と呼ばれる状態であろう。


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画像 3 ハラビロトンボの若い雌 背面の様子  


 林縁へ移動するとまだ若い若い雌がいた。
 摂食活動中で飛び立ったかと思うと元の場に止まる。そんな行動を繰り返していた。それは、餌を発見すると飛び立ち、捕らえて戻るという行動であった。


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画像 4 ハラビロトンボの若い雌 林縁で摂食活動中  


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画像 5 縁紋の色も濃くなってきた若い雌   


 林縁で摂食活動をしている個体は縁紋の色も濃くなり、翅の基部の色も明瞭になっている。


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画像 6 ハラビロトンボの若い雌 餌を待つ横姿  


 林縁で見かけた若い雌達は草の色に紛れることもないので、その行動は丸見えだった。


 2019年の初見6種目は、
ハラビロトンボ Lyriothemis pachygastra (Selys, 1878)
不均翅亜目(トンボ亜目) トンボ科 ハラビロトンボ属
漢字表記 腹広蜻蛉

 初見日は雌の姿しかなかった。





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