5月20日 野周り その1 カワヂシャ?? 他

2018年5月20日、夜中まで吹き荒れた北西風は止んでいた。
前日の予報では、最高気温20度台前半。そして、南東風。
そこで、この日は、野周り(のまわり)を計画していた。
5月から土曜日は山地の沢遊びに通っているので、丘陵地帯の散歩(野周り)に割ける時間が足らなくなってしまっている。
それに加えて、2018年から蜻蛉の観察地に、河川(主に側流)と、沼(止水域)が加わった。それで、ますます、時間が足らなくなってきてしまった。

5月16日のこと。お遣いついでの道草で、ニホンカワトンボ(日本川蜻蛉)の交尾と産卵を見た。
その時の産卵基質(※ 1 )が流れの中に生えていた植物だった。
Webで調べると、「ニホンカワトンボは、植物組織内や、木片に産卵する」とか、「ニホンカワトンボは朽木に産卵することが多い」とのことだった。
いずれにしても、5月16日の目撃例は、植物組織内であった。参考までに植物名を記録しておこうと思ったが、目撃当日は産卵基質であった植物名を気にしなかった。
そこで、この日は、産卵場所は覚えているので、記憶のあるうちに確認しようと、河川へ向った。

現地に着くと、晴れだが、厚い雲が流れていて、日当たりは好くなかった。気温は15℃。
先ずは、記憶のあるうちに目的の植物を撮影。


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画像 2 カワヂシャ??   


5月16日に産卵をした植物は花を咲かせる前のオオカワヂシャ(大川萵苣)だった。
ところが、その隣に茎も伸びて、開花した植物を見た(画像 2 )。花がオオカワヂシャに似て、オオバコ科クワガタソウ属の花だった。
しかし、オオカワヂシャを4月上旬に意識してみた時は、花茎が7mmほどのコバルトブルーの花だった。
この日の花は花茎が5mmほどで白色だった。そして、葉縁には鋸歯が明瞭だった。
もしかして、これがカワヂシャ(川萵苣)なのだろうか。

外来種のオオカワヂシャ(特定外来生物)の開花期は4~9月。在来種のカワヂシャの開花期は5~6月。
カワヂシャはオオカワヂシャに駆逐されてめっきり少なくなっていると聞いていた。もしかして、この場所では混生しているのだろうか。
調べてみたら、ホナガカワヂシャ(穂長川萵苣)というカワヂシャとオオカワヂシャの混生地に生ずる種間雑種の存在を知った。
画像 2 の植物の正体は現状で不明だが、観察課題が増えてしまったようだ。

ところで、この記事、画像が「2」から始まったが、画像が多すぎたので記事を分割した。本来の画像 1 は、続編の「野周り その2」で登場する。画像は「スイカズラ(吸葛)」である。


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画像 3 アオハダトンボ 雌   


気になっていた植物の撮影を済ませた。この場所に蜻蛉の姿はなかった。が、雲が切れて日が当たると、次々に蜻蛉たちが出てきた。
気温は、一気に22℃。日に当たると暑かった。

アオハダトンボ(青肌蜻蛉)の雌が姿を現したので撮影。この場所でアオハダトンボの雌の初見は5月5日。


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画像 4 ダビドサナエ 雄   


すかさず、ダビドサナエの雄が、樹上から降りてきた。
この場所でダビドサナエの雄の初見も5月5日。雌は、4月22日だった。

水流の中の消波ブロック(しょうはブロック)からの撮影で、気が付けば周りの消波ブロックは蜻蛉だらけになっていた。


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画像 5 ニホンカワトンボ 橙色翅タイプ 成熟雄   


気になっていた植物だけ確認して次の目的地へ移動するつもりだったが、周りが蜻蛉だらけになってしまったので、一通り撮影しておくことにした。
5月5日にミヤマカワトンボ(深山川蜻蛉)の雌が出ていた。が、雄の姿をまだ見ていなかったような気もするので、これも確認したいという気持ちもあった。


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画像 6 ニホンカワトンボ 無色翅タイプ 成熟雄   


ニホンカワトンボの成熟した雄が雌待ちに陣取った。橙色翅タイプ(画像 5 )と、無色翅タイプ(画像 6 )。
橙色翅タイプが無色翅タイプよりも強いと見えて、交尾後に直ぐ産卵できそうな場所に陣取っているようだ。


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画像 7 アオハダトンボ 雄   


アオハダトンボの雄も出ていた。
この場所でのアオハダトンボの雄の初見は5月16日。


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画像 8 ニホンカワトンボ 橙色翅タイプ 雄   


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画像 9 ニホンカワトンボ 無色翅タイプ 雄   


ニホンカワトンボ 橙色翅タイプ(画像 8 )と、無色翅タイプ(画像 9 )の雄。白粉を帯びた状態になっていないので、未成熟なのだろう。それでも、生殖能力はあると見て、雌待ちにあまり条件の好くない場所に陣取っていた。


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画像 10 ニホンカワトンボ 無色翅タイプ 雌   


若そうな雌が、雄の誘いを跳ね除けるように、水流の上を通過した。
そして、草藪に隠れてしまった。

雄たちは陣取っていても雌が来ないので、時々、水流に沿って探索飛行をしていた。
探索飛行では雄に出遭うので、出遭う度に、すぐに、縄張り争いの追尾戦が始まった。
そんな雄たちの様子を尻目に見て、成熟した雌が水流の中の高い草の上にとまっていた(画像 10 )。
この雌はまだその気にならないのだろう。それとも、どの雄にしようかと、高見から品定めをしていたのだろうか。

観察を続ければ、この雌の交尾と産卵が観られたのかも知れないが、時間の都合もあったのでこの場を去ることにした。
気が付けば、ミヤマカワトンボの雄の姿は見なかった。


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画像 11 コフキトンボ 未熟 雄   


次の観察地は沼。沼は4月22日の偵察以来寄っていなかった。
一見蜻蛉の姿はなかった。それでも、眼が慣れたら、若い雄のコフキトンボ(粉吹蜻蛉)の姿があった(画像 11 )。
目測で、体長は、40~45mm程度だった。


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画像 12 コフキトンボ 未熟 雌   


ちょっと離れた場所にとまったばかりの蜻蛉を確認。コフキトンボの雌だった(画像 12 )。

行動食を摂りながら眺めていると、明らかに初見の大蜻蛉の巡回飛行に気付いた。
時々、近くをゆっくり目に通過するので、それなりに観察した。胸部も腹部の太く、がっしりとした体。体長は70~75mm程度。場合によって、体長は80mm程にも見えた。

証拠画像が撮りたかったが、これは、粘りが足らずに撮れなかった。
帰宅後調べたのだが、大蜻蛉の正体は、オオヤマトンボ(大山蜻蛉)の可能性が高い。

時々、縄張り争いか、追尾戦をしていた。追尾戦の時は飛行速度が早くて見失いがちだった。
巡回飛行は水面上、50~100cm程度の高さをゆっくり目に、神出鬼没状態で飛んでいた。
機会を作って、三脚と椅子を持ち込んで、じっくりと撮ってみたいものだと思った。



続編の「野周り その2」へ続く


※ 1 産卵基質(さんらんきしつ)とは、蜻蛉が卵を産みつける「もの」。産卵基質には、水、植物、枯れた植物(落ち葉や枯れ枝・腐り始めた木質など)や、土などがある。









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