不慮の死を迎えるショウジョウトンボ

道草ついでにもう1件道草。2017年9月24日、道草となったチョウセンカマキリ(朝鮮蟷螂)の簡易観察撮影を済ませた。
いざ、次の観察地へ。と、思ったら、路上にショウジョウトンボ(猩猩蜻蛉)が横たわっているのに気付いた(画像 1 )。


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画像 1 路上に横たわるショウジョウトンボの雄  


この日は晴天で、溜池にはショウジョウトンボの雄が出ていた。
溜池にショウジョウトンボの雄が出ていたの知っていたことと、鮮やかな赤色から、直感でショウジョウトンボと思ったのであった。
確かに、画像を確認すると、体全体が赤色で、脚も緋色なので、ショウジョウトンボで間違いなかった。

路上に横たわる姿を撮影してから近付いてみると、死んでいるのでなく、弱って飛べなくなったように見受けられた。
ショウジョウトンボが横たわっている場所は、チョウセンカマキリの簡易観察撮影の直前に歩いた場所。その時はまだショウジョウトンボはいなかった。
飛べない姿を見て、種付けも無事に済ませ、天寿を迎えるのだろう。と、思った。


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画像 2 仮設ステージに横たわるショウジョウトンボの雄  


ショウジョウトンボは採寸したことがないので、記録を取ることにした。持ち帰って自宅で記録撮影をするか、それとも、現地でするか、一旦は悩んだ。
自宅に戻れば、いつ記録撮影ができるか分からない。また、一刻も早く次の観察地へ行きたい。それに、予定外のチョウセンカマキリの簡易観察撮影で道草を食ってしまっていたので、時間の余裕がなかった。
と、ささやかな葛藤の末に、風があるが、その場で記録撮影をすることにした。

撮影の前に各部を採寸した。
その結果は、
    腹長 30mm
    全長 50mm
    後翅長 34mm
    前翅長 37mm
だった。


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画像 3 下唇の下側に何かが見えた  


撮影を始めると、蜻蛉の体に異常があることに気付いた。飛べないが、まだ生きている蜻蛉の頭部が不安定だったのである。
ファインダを覗くと、蜻蛉の細部の構造や名称は知らないが、下唇の下側に何かが見えた。通常、露出していない組織で初めて見るものだった。
前胸部と頭部は細い糸束状の組織で繋がっているだけだった。
想像だが、前胸から伸びる首に相当する筋肉組織が、頭部内で剥離してしまったようだ。それで、いわゆる、首が安定しない状態になっていたのだった。

各部を撮影しながら思ったのだが、寿命で力尽きるのでなく、交通事故に遭ったのではないだろうかと。
そして、頭部を支える筋肉組織らしきものが剥離してしまうほどのダメージを受けたのだから、きっと、自動車に跳ね飛ばされたのであろう。と、思った。
チョウセンカマキリを撮影している時に、白色の自動車が1台通ったことを思い出した。ただ、ショウジョウトンボの体、特に頭部などには目立った外傷は見受けられなかった。


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画像 4 腹端部 上付属器と下付属器  


右側面からの腹端部。画像の左端は、尾部上付属器と尾部下付属器。


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画像 5 右側面 翅胸の筋肉組織、副性器など  


側面からの副性器だが、写っているのは、生殖片(せいしょくへん)と呼ばれる副性器を構成する部品のように思える。
また、画像からは、胸部と翅を繋ぐ筋肉組織の具合や、胸部側面の気門も確認できる。


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画像 6 右側面 腹部の一部、胸部、頭部  


こちらの画像の方が、胸部と翅を繋ぐ筋肉組織の具合が見易かった。
また、後胸から後脚、中胸から中脚、前胸から前脚が出ている様子も見て取れる。


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画像 7 左側面 頭部(下唇、複眼など)と、胸部の一部   


特に下唇を撮りたかったのだが、首が据わらず、意図した画像は撮れなかった。
それでも、千切れた組織と、小さな前胸。それと、前脚の付き方が確認できる画像だった。


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画像 8 前翅の縁紋  


翅の全体も撮りたかったのだが、瀕死の蜻蛉が風で動いてしまうので、やむを得ず、このような画像になってしまった。


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画像 9 脱糞  


ACU模様の背景でなく、別の画像は撮れないかと試行錯誤をしていた。
そして、ふと気付いたら、脱糞していた。瀕死で、力が足らないためか、糞切れは悪かった。


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画像 10 腹面側からの腹端部付近 排泄口に糞  


糞切れが悪いので、別角度から撮影してみた。
帰宅後確認したらボケた画像だったが、肛門の位置が確認できた。
それと、尾部下付属器が腹面側からだと、へらのような形をしていることも判った。
更に、性器(精巣)らしき物も写っていた。


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画像 11 腹面側からの副性器周辺  


腹端部付近を腹面側から撮影したついでに、副性器周辺も撮ってみた。
しかし、残念ながら、はっきりとした画像が撮れなかった。
はっきりしないなりにも、生殖片らしき物を基準にして、生殖後鈎(せいしょくこうこう)らしき物が写っているように見えた。

道草ついでに、各部の記録撮影をしたが、巧く写らなかった。
巧く写らなかった部分は次の機会までお預けである。
道草のお蔭で勉強になったが、画像の再記録という課題もできてしまった。






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