ほやほやのハラビロトンボ

2017年5月21日に沢山の未成熟なハラビロトンボ(腹広蜻蛉)の雌雄を見た(※ 1 )。 
その場所は、ちょっとした切通しの法面の草むらだった。
南東の風が程々に吹いている日だったが、脇の小尾根が南東風を遮っていた。
沢山の若いハラビロトンボ達が集まってくるのを見て、彼らの羽化場所を推測した。

そして、6月17日。5月21日に推測した場所を訪れる機会があった。
そこは、上流からの湧き水が滲み込んでいるのであろう、排水の悪い草地(荒地)である。
履物は長靴だったので、割と気軽に入り込むことができた。
草むらの縁では雌のハラビロトンボが出迎えてくれた。
草むらに入り込むと、のっぺらぼうを連想させる雄がいた(画像 1 )。


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画像 1 ハラビロトンボ 若い雄、テネラル(teneral)  


複眼が薄緑色で、のっぺらぼうを思わせるハラビロトンボがいた。
腹端の形状から雄と判った。


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画像 2 ハラビロトンボ 若い雄   


色の表現は難しいが、複眼が草緑色で、のっぺらぼうな雄もいた。
草緑色の複眼の背面側が、やや濃く、薄茶色に見えた。
胸部と腹部の体色は雌のようだが、副性器や、腹端部の上付属器、下付属器が雄と物語っていた。

画像 1 と、画像 2 の個体は、複眼の色から当日に羽化したものと判断した。
まさに、ほやほやのハラビロトンボである。羽化間もないテネラル(teneral)と呼ばれる個体なのであろう。
特に、画像 1 の個体は翅脈が透明で、張りもなく、飴細工の翅のようにも見えた。


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画像 3 ハラビロトンボ 若い雌   


雌の方は、複眼の色が薄緑色とか、草緑色ではなかった。複眼の背面側が薄茶色のツートンになっていた。
草に捉まりながら餌が視界に入るのを待っていた。羽化したであろう場所から一旦離れるのは間もなくであろう。


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画像 4 ハラビロトンボ 若い雌   


画像 4 の雌も、画像 3 の個体と同様に、草に捉まりながら餌獲り(摂食活動)に余念がなかった。

草深い場所だったので、隠れるように草に捉まる未成熟のハラビロトンボ達を全て確認したわけではないが、それなりの数が潜んでいたと思われる。
その根拠は、草を踏み分ける度にハラビロトンボが飛び出てきたことによる。
いずれにしても、この場所が、ハラビロトンボ達が羽化した場所のひとつであることは間違いないであろう。
残念なのは、草が深すぎて、羽化殻を発見できなかったことである。
ハラビロトンボの羽化場所のひとつが判ったのは、5月21日の南東風のお蔭である。


この草地の排水溝付近と、上流側の林縁付近では、オオシオカラトンボ(大塩辛蜻蛉)の雄達が縄張り争いをしながら、ひたすらに雌を待っていた。


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画像 5 ハラビロトンボ 成熟した雄   


帰路に立ち寄った場所では、成熟した雄が、気長に雌の訪れを待っていた(画像 5 )。


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画像 6 ハラビロトンボ 成熟した雌   


画像 6 の雌は、産卵直後の一休みをしている。
7月2日の撮影だが、画像 3 、画像 4 の若い雌との比較のために貼った。
素人的には画像の比較では大差がないように思える。ただ、複眼の背面側の色の濃さは異なるように見て取れる。

未成熟の若い雌と、産卵可能に成熟した雌との違いは課題としておこう。



ハラビロトンボ(腹広蜻蛉)
トンボ亜目(不均翅亜目) トンボ科 ハラビロトンボ属
Lyriothemis pachygastra




--- ハラビロトンボ関連の記事
※ 1 2017/07/23  ハラビロトンボ 若い雌雄  http://gombessa.at.webry.info/201707/article_3.html




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