ハラビロトンボ 若い雌雄

2017年5月21日、晴れ。ちょっとした切通しの法面の草むらに、黄色の目立つ、体長35mm程度(目測)の蜻蛉を見出した。
蜻蛉の正体は、若いハラビロトンボ(腹広蜻蛉)。

草に掴まっているが、ヒョイと飛ぶと、直ぐに戻り、草に掴まっていた。と、そんなことを繰り返していた。
ヒョイと飛んでは、餌を捕まえていたのである。餌の虫が小さいためか、食欲旺盛なのか、ちょっと、とまっては飛び、直ぐに戻る。といった具合に捕食活動が盛んだった。
腹が満たされているのか、じっと、草に掴まっている個体も目立った。
南東風に吹き上げられて飛んでくるのか、観察撮影をしている間に、法面の草むらの蜻蛉密度が高くなっていた。


画像

画像 1 若いハラビロトンボ 雄   


草に掴まった、目測で体長35mm程の小さな蜻蛉がいた(画像 1 )。


画像

画像 2 若いハラビロトンボ 雄 画像1と同一個体  


尾部付属器や、右後翅の陰の副性器から雄と判るが、体色からは雌雄の判別はできない(画像 2 )。
複眼の色は薄めだが、雌の複眼と同一配色である。


画像

画像 3 若いハラビロトンボ 雄   


画像 3 の個体は、尾部付属器の形状を見ると、未発達なのか、それとも、先天的な奇形に見える。
これでは、成熟しても、雌を捉まえることはできないような気がする。


画像

画像 4 若いハラビロトンボ 雌  


腹端部の尾部付属器の形状が雌(画像 4 )。
複眼の色は、まだ薄い。


画像

画像 5 若いハラビロトンボ 雌  


ハラビロトンボの漢字表記は腹広蜻蛉。
「ハラビロ」は、背面や腹面から腹部を見たときの形状とのこと。確かに、雌雄とも腹部の幅が広く見える(画像 5 )。

腹部の幅が広いのは、特に雌が顕著。
画像 1 や、画像 3 の雄の腹部と比べると、特に、雌は、腹部第5~8節も幅が広い。見比べると、明らかに、雌の腹部が幅広に見える。


画像

画像 6 若いハラビロトンボ 雌 腹部第8節が幅広 


撮影角度によるものかどうかは判らないが、腹部第8節が、より幅広に見える(画像 6 )。

私は、蜻蛉の観察経験は乏しい。そして、観察種類は少ないのだが、不均翅亜目の雌で産卵弁を持つ種類は、腹部第8節が幅広であると認識している。


画像

画像 7 若いハラビロトンボ 雌  


画像 7 は、縁紋と翅脈がきれいに映っていたので、貼って置くことにした。



ハラビロトンボ(腹広蜻蛉)
トンボ亜目(不均翅亜目) トンボ科 ハラビロトンボ属
Lyriothemis pachygastra
この日は、この観察場所に着く前に、林縁の日陰で、一見、真っ黒に見えた小さな蜻蛉を目撃している。ハラビロトンボの色付いた雄であった。
捕食活動中で、体色は黒色だが、林縁にいたので、性的には未成熟な個体であろう。


画像

画像 8 若いハラビロトンボ 雄  


前額上部の金属質を思わせる光沢のある青色斑紋(画像 8 )。


画像

画像 9 雌 左前脚の仕草が面白かった   


ピンボケ画像だが、前脚を畳んでとまっていた雌が、左前脚を出したので、一見5本脚になった姿である(画像 9 )。

ちょっとした切通しの法面の草むらは、若いハラビロトンボ達にとって、成熟するまでの間を過ごす場所へ移動する中宿だったようだ。

この日、沢山の若いハラビロトンボが集まってくるのを見て、彼らの羽化場所を推測した。
推測した羽化場所の探訪記録は別の記事に記すつもりである。









ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック