後翅片翅のヨツボシトンボ 移精?

2017年5月7日、この溜池にヨツボシトンボ(四星蜻蛉)が登場してから2日目、雄達はひたすらに雌を探していた。
それぞれに、縄張りに陣取り、産卵する気になった雌がやって来るのを待っているのである。
縄張り宣言は、先着順なのか、それとも、強いものが優先なのかは不明。


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画像 1 とまっているヨツボシトンボの雄 移精?  


昼食を済ませてからの午後の観察時、縄張りの主の右側の後翅がないことに気付いた。
それでも 、 ヨツボシトンボの雄は何事もないかのように飛んでいた。

今のところ、飛び回っている姿は写す気がないので、とまる度に撮影していた。
そんな時に、ふと、腹端を曲げた(画像 1 )。もしかして、移精?。5秒以下の出来事だった。

ヨツボシトンボの交尾は、飛行交尾で短時間。数えたことはないが、10~15秒間程度と思われる。
いざ、雌がやって来た時のために、事前移精をしておくのだろう。
この後、雌が来て、交尾を目撃できれば明確に確認できたのかも知れない。が、溜池を去るまでこの雄の縄張りには雌は訪れなかった。よって、タイトルには「移精?」と、疑問符を付けた。


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画像 2 とまったヨツボシトンボの雄 午前中の縄張りの主  


この記事のタイトルが「後翅片翅のヨツボシトンボ 移精?」なので、時系列に関係なく、冒頭に画像 1 を貼ったが、次の画像からは時系列順。

この日は朝から晴れ。南東の風が池上を渡っていた。
縄張りの主のヨツボシトンボは飛び回って疲れが溜まっているのかよくとまってくれた。


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画像 3 とまったヨツボシトンボの雄 横姿  


とまった姿をファインダ越しに覗くと、4本脚でとまっている。
シーズン中、不均翅亜目の蜻蛉で、水辺で多数見るのはシオカラトンボ(塩辛蜻蛉)。このシオカラトンボがよく4本脚でとまっているを見かけるが、ヨツボシトンボも前脚を除いた中脚、後脚を使いとまっていた。


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画像 4 草にとまったヨツボシトンボの雄   


この時期、この溜池では、水生植物の枯れ残った茎がしっかりしていて、ヨツボシトンボの雄が好んでとまるような気がする。
しかし、しっかりた棒状のものに限らず、岸辺の笹や、水生植物の若い葉にもとまる。
葉の類にとまられ、風があると撮影難となるが、画像 4 の場合はどうにか撮れた。


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画像 5 とまったヨツボシトンボの雄 右側の後翅がない  


別の溜池の畔で昼食を済ませて戻ってきた。
ヨツボシトンボの雄が、まだ、雌待ちで頑張っていた。
ふと、気が付くと、右側の後翅がなくなっていた。
ツバメ(燕)に襲われるなどの、よほどのアクシデントがあったのか、それとも、壮絶な争いがあったのだろうか。
それにしても、後翅片翅でよく飛べるものだと感心して眺めていた。

てっきり、画像 2 からの同一個体だと思っていたものだから、余計に感心して眺めていた。
観察を続けていると、ファインダ越しだが、眼が慣れてきた。
後翅片翅のヨツボシトンボは、もしかして、羽化に失敗し、右側の後翅が開かずに縮んだ状態のまま固まってしまったのであろうと思えるようになってきた。
欠損でなく、先天的に癒着しているように見えてきたからである。

不審に思い、撮影画像を確認したら、縄張りの主は午前中に選手交代していた。午前に撮影した画像 4 は、既に、後翅片翅の蜻蛉だった。
そこで、アクシデントがあったのか、という不審が解けて、この個体に関しては、羽化に失敗し、右側の後翅が開かずに縮んだ状態のまま固まってしまったのであろう。と、思うようになった。


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画像 6 とまったヨツボシトンボの雄 右側の後翅は羽化不完全に因るものらしい  


後の、観察予定が目白押しに詰まっていたので、後翅片翅のヨツボシトンボの健闘を祈りつつ、溜池を去った。



ヨツボシトンボ(四星蜻蛉)
トンボ亜目(不均翅亜目) トンボ科 ヨツボシトンボ属
Libellula quadrimaculata
とまった姿を見る限り、前脚は使っていない。

後翅片翅の個体が、移精と思われる行動をとっていたので暫定録に記録しておくことにした。








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