テングチョウと間違えたイカリモンガ

林の中は空気が冷やりとして心地よかった。
何かが飛んできたと思ったら、ダイミョウセセリ(大名挵)だった。シダ類の葉にとまり、口吻を伸ばしていた。
ダイミョウセセリを眺めて先へ進むと、キウイフルーツ(Actinidia chinensis)(※ 1)の蔓の影から、何かが飛び出た。
翅の一部に橙色が見えた。大きさからテングチョウ(天狗蝶)であろうと直感した。
道沿いに飛んで行ったので、追いかけてみた。

初夏になってからのテングチョウは、1週前に路上の落葉溜まりで吸水している姿を眺めたばかりだ。
この日のテングチョウはやや小さいと感じたので、メモ紙には「小天狗」と記しておいた。


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画像 1 調べたらイカリモンガだった


帰宅後、画像を見ると、テングチョウとは違うようだった。胴が短めで、眼のくりくりした未知の鱗翅目の生物だった。
Webで、「テングチョウ 似た蛾」で検索したら、イカリモンガ(碇紋蛾)に当たった。
そして、イカリモンガの名前(種名)を初めて知った。
画像では、翅の角度で、和名の謂れになった橙色の「碇紋」は見えないが、翅を畳んでとまる姿や、細い触角の様子などの特徴から、イカリモンガと同定した。


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画像 2 蝶の種類に見えたイカリモンガ


イカリモンガは、私のような素人には蝶にしか見えないが、蛾である。
もっとも、蝶も蛾も同じ鱗翅目の生物で、明確な区別はないようだ。触角の形状で、区別できるようだが、ちょっと見には判断の難しい種類もあるようだ。


イカリモンガ(碇紋蛾・錨紋蛾)
チョウ目(鱗翅目) イカリモンガ科 Pterodecta属
Pterodecta felderi

2015.6.6  丘陵地帯
沢地形の樹林
イカリモンガの種名と、存在を知った出遭いであった。


なお、飛んでいる姿が紛らわしいテングチョウは、翅を閉じた状態では、後翅の翅裏が枯葉模様迷彩。翅を閉じてとまっていれば普通の視力ならフィールドで識別できそうだ。
今回は、飛んでいるときに見えた橙色と、翅を閉じてとまったときの前翅の縁の角ばった形状から、現地でテングチョウと間違えた。が、出遭う回数と観察経験を重ねれば、間違えることは減るだろう。



※ 1 キウイフルーツは、本邦に自生していない植物。本来、栽培種の果樹だが、この丘陵地帯の一部で、何故か、野生化している。
そして、野生化したものが徐々に株数を増やしているようだ。今のところ、3箇所で確認済み。
マタタビ科の植物で、オニマタタビ(鬼木天蓼)とか、シナサルナシ(支那猿梨)とも呼ばれるらしい。支那(しな)は、種小名の「chinensis」による。


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