頓挫したヒメコウゾの観察

突然にヒメコウゾ(姫楮)の芽吹きが目に付いた。
この場所は、昨年の年初にマーキングして観察していたクサギ(臭木)とヒメコウゾの観察樹があった。ところが、3月8日に訪れたとき、刈られてしまっていることに気付いた。ヒメコウゾの継続観察がしていなかったので残念に思った。
その場所に、ぽっかりと空間ができたので、間が抜けたようになってしまった。その空間に立つと、今までは、クサギの陰に隠れていたミヤマウグイスカグラ(深山鶯神楽)と、マユミ(檀・真弓)が姿を現した。
草に被われるまでの間、ミヤマウグイスカグラとマユミの観察をする場所と定めた。
そして、4月12日、ミヤマウグイスカグラとマユミの観察に立ち寄ったら、ヒメコウゾの芽吹きが目に付いた。今までは、その存在に気が付かなかったノーマークの、ヒメコウゾが1株だけ残っていた。
刈られずに残ったヌルデ(白膠木)とススキ(薄)の株の間に斜上するように生えていた。ヒメコウゾの樹は冬芽が小さく目立たないので、芽吹くまで存在に気付かなかった。
そんなことで、俄かに、このヒメコウゾの継続観察を思い立った。


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画像 1 ヒメコウゾの芽吹き


4月12日、突然のようにヒメコウゾの芽吹きが目に付いた。
まだ蕾の雄花序が大きく、葉はまだ展葉していない。
画像で確認すると、葉の陰に、雌花序(画像 1)。


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画像 2 展葉途中 雌花と雄花の蕾が顕著


4月19日、展葉途中。新しい枝が伸びてきた。
新枝が伸びてきたので、雌花と雄花の蕾が目立つようになってきた(画像 2)。


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画像 3 雄花が盛り


4月26日、新しい枝も伸び、新葉が開いていた。
そして、雄花が盛りだった(画像 3)。



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画像 4 雄花の名残・雄花序




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画像 5 雌花序


5月3日、雄花は終わっていた(画像 4)。
雌花序の赤紫色のひげ状のものは花柱(画像 5)。無事に受精できたのだろうか。



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画像 6 雄花序のなくなった新枝


5月10日、役目を終えた雄花序は姿を消していた。
気が付くと、葉は大きくなっていた(画像 6)。



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画像 7 花後の雌花序


5月17日、雌花序の花柱が萎れてきていた。花柱も役目を終えたのであろう。
画像では確認しづらいが、新枝の基部付近に雄花序の花柄痕が確認できた(画像 7)。



5月24日に訪れたら、この観察樹の幹が折られ、倒れていた。
このヒメコウゾの継続観察は頓挫してしまった。

この観察場所では、昨年まで、3年連続でヒメコウゾの果実を見たが、今年は見ることができない。
そこで、以下に、参考として、この春に刈られてしまった株の昨年の果実の画像を貼っておく。



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画像 8 昨年、7月7日の果実




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画像 9 昨年、7月14日の果実


ヒメコウゾの果実は集合果。枯れたひげ状のものは、萎れた花柱の名残である。


ヒメコウゾ(姫楮)
クワ科コウゾ属
Broussonetia kazinoki

ヒメコウゾは、古来からの自生種であるとのこと。
なお、種小名の kazinoki は、種の命名者であるシ-ボルトの間違いによるものである。と、言われている。

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思い立って、5月20日から書き始めたこの原稿が、5月29日以降、放置されたままになっていた。
先週の6月21日に、丘陵散歩で、ナワシロイチゴ(苗代苺)と、モミジイチゴ(紅葉苺)の果実を見た。そして、そろそろ、ヒメコウゾの果期である。と、思い出した。
それと、本日(6月28日)が、天候が悪く、散歩に出そびれてしまった。多少時間が取れたので、本稿を仕上げることにした。
ヒメコウゾの果期を思い出したことと、本日の天候が悪かったために、頓挫したヒメコウゾの観察の記録を記すことができたようだ。



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