せめぎ合い

2012年6月18日、面白い光景を見た。
それは、踏み込むのも躊躇するような草藪の中でアレチウリ(荒地瓜)と、クズ(葛)と、そして、カナムグラ(鉄葎)が、三つ巴でせめぎ合いしている光景。

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画像 1 桑の幼木で位取り  
4月からいくつかの植物の観察に通っている場所なのだが、6月になり、様相がススキ(薄)の株が点在する葛野原に変貌していた。
アレチウリの様子を見るために、草を掻き分けながら、草藪に踏み込んだ。

踏み込むのも躊躇するような草藪であったが、4月から通っている勝手知ったる場所なので、躊躇することなく踏み込めた。
まず、目に付いたのが桑の幼木を登り捕ろうとしているアレチウリと、クズの位取りの陣取り合戦(画像 1)。

その脇で、アレチウリと、クズと、そして、カナムグラが、三つ巴となり、地上70㎝の高さで、絡み合い、陣取り合戦をしていた。
地上70㎝の高さは、クズが自力で立ち上がった高さ。その上に、アレチウリと、カナムグラが、つるを伸ばしてきた形になっていて、クズが土俵を貸しているように見える(画像 2)。

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画像 2 アレチウリと、クズと、そして、カナムグラの、三つ巴  

昨年(2011年)の7月にアレチウリという植物の名前と、素性を知るまでは、ヤブカラシ(藪枯)が最強の悪者だと思っていた。

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画像 3 芽生え直後のヤブカラシ  
ヤブカラシ(薮枯)
ブドウ科ヤブカラシ属
Cayratia japonica
ヤブカラシは、別名でヤブガラシ、ビンボウカズラともいう。

まったくのうろ覚えだが、時代劇の鬼平犯科帳だったと思うが、「藪枯らしの△△」という性質の悪そうな名の盗賊が登場したことがあった。
ヤブカラシは、その時代、その時代の名称は兎も角として、有史前帰化植物として推測されているそうだ。
一方、敗戦後に侵入してきたアレチウリの性質の悪さは、ヤブカラシの比ではないとのことになっている。しかし、時代劇にしろ現代劇にしろ、悪党の名に「荒地瓜の△△」を採用しても、いまひとつ合わないようだ。もしかして、西部劇のゴロツキの名に合うかも知れない。


参考までに、同観察地で撮影したアレチウリ、クズと、そして、カナムグラの芽生え関連の画像を貼っておく。

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画像 4 アレチウリの芽生え  
アレチウリ(荒地瓜)
ウリ科アレチウリ属
Sicyos angulatus

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画像 5 芽生え直後のクズ  
クズ(葛)
マメ科クズ属
Pueraria lobata

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画像 6 ちょっと成長したカナムグラ  
カナムグラ(鉄葎)
アサ科カラハナソウ属
Humulus scandens

ところで、このせめぎ合い。果たしてどうなるのかと、観察を続ける予定だったが、間もなくの除草作業で刈られてしまった。
当然、アレチウリの観察も不調であった。

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昨年(2012)の1回目の除草作業は6月下旬。
本年(2013)の1回目の除草作業は4月下旬。「道草銀輪紀」の範囲の観察は不調続きである。



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